こんにちは!万鯉子(まりこ)と申します。
コスプレを初めてあと2週間で28年。気が付いたらそんなに時間が経っていました。
衣装を作り始めて28年ほど経っているのですが、万鯉子は洋裁・和裁、一切習ったことがありません。
家庭科の実習しかやったことがないレベルでしたが、気合と工夫で乗り切ってまいりました。
プロの方から見たら、それはあり得ない!というような製法が多いかと思いますが、三次元化したときに綺麗に見える、動いたときにそれっぽく見えるように作れる方法をこちらでは書いていきたいと思います。
まず1回目の今回は「マント(袈裟)編」!
一番簡単に作れる上に、ゴージャスに見えるんですけど、作り方次第では微妙になってしまうことも多い部分です。
よくある失敗としては、作ったらなんとなく前が長いのに後ろが短くなってしまったりすることが多いのではないでしょうか。
ちなみにこの衣装の場合は6枚はぎで、幅1.5mの布を使っています。
表地に黒い布、裏地に赤い布でこのマントそのものの重さが約3kg程度あります。重いです。
このぐらいのボリュームで広がるようにするにはどうしたらいいのか?
そんな疑問にお答えして、詳しい作り方を公開していきます!
①-Aの長さの取り方
身長-0.4m(大体の人の頭+首の長さ)ぐらいが妥当です。首が長めの人、頭が小さめの人は多くしたり少なくしたりしてください。
床につかせないマントを作る場合は170cm-40cm=130cm
また、床につかない程度が良ければこのぐらいの長さがちょうどいいと思いますが、少し床につかせたい、引きずる衣装の場合は床につかせたい長さ+10cmを足していってください。
例)身長170cmの人が床に10cm引きずるマントを作りたい場合は170cm-40cm+10cm+10cm=150cm
※縫い代は2~5cm程度を想定しています。
この縫い代を前に来るほうは大きくとって、背面に来るほうは少なくとると綺麗な流線型になります。
①-Bは赤い○どうしを合わせて、布を折ります。すると紫の○が布の端にうまく合うところが出てきます。
①-Aに沿って裁断するとうまくいきます。
※少し長めに裁断して、試着して切って調節するスタイルをお勧めします。
②の長さの取り方
何枚でマントを作るか(〇枚はぎと言います)によって変わってきます。
A,前を閉じないマントで4枚はぎの場合
肩幅×2÷4をしてください。(例:肩幅50cmの人だと25cm)
肩幅×2÷はぎの枚数が一般的な計算式です。
できるだけギャザーを少なくしたい人はつないだ長さが肩幅×1.5以上あれば大丈夫です。(肩幅50cmの人だと75cmあれば何とかなります。)
B,前を閉じるマントで4枚はぎの場合
肩幅×2.4÷4をしてください。(例:肩幅50cm人だと30cm)
ギャザーをできるだけ少なくしたい場合は肩幅×2.4÷3~3.5でも大丈夫です。
※オレンジの線のように曲線を描いて切ってください。
※ギャザーを寄せるとちょうどいい長さになります。
③ 曲線はマントの直線部分を縫ってから円を描くようにしてあとで切り落とします。(部屋が狭いなど、十分な作業環境がない場合は最初に切っても問題ありません。)
ここで、ワンポイントなのですが、前に来る布の端を5cm程度後ろより短くしてみてください。(実際着て見て、調節できるとベストです。ハンガーにかけて見てもいいですね。)
少しだけ背面が長くなるように作るだけできれいな流線型を描けるだけでなく、動いたときにめちゃくちゃ歩きやすくなります。
動き方にも注意点がありますが、それはまた別の機会に掲載したいと思います。
続きまして、袈裟の作り方です。
袈裟もマントと一緒なのですが、大きい布がある場合は1枚で作ってしまったほうがきれいに作れます。
※1 残りは袈裟の背後の長さを何cmにするかによって変わってきます。
胸囲の20~30cm増やした形でないと綺麗な流線型になりません。
オレンジ色の矢印が身長、好みにもよりますが、0.6m~1.2mぐらいがいいと思います。
赤の矢印のところにギャザーを寄せて金の輪と肩の布を付けます。
これも好みで、10cm~30cmぐらいがいいと思います。
※ドレープ量を多くしたい場合はたくさんにするといいです。
※実際にピンでとめて着ながら作るといいと思います。
布の選び方も大事ですが、実際に作る際にはちょっとした工夫をするだけでとても素敵な衣装になります。
ちょっと買ったやつだとみんなと一緒で面白くないな、パフォーマンスすると動きにくいな、という方は作ってみてはいかがでしょうか。